従業員が10人を超えたあたりで、多くの会社が「誰が何を決めるのか」という問題にぶつかります。5人のときは自然に動いていたチームが、10人になると動かなくなる。その理由と、最初にやるべきことを説明します。
5人と10人では何が違うか ¶
5人のチームでは、全員が全員の仕事を把握できます。誰かが困っていれば自然に気づいて助けられます。10人になると、それが難しくなります。誰が何をしているかが見えなくなり、「あれは誰の仕事?」という問いが増えます。これは人の問題ではなく、構造の問題です。
役割の地図を描く ¶
最初にやるべきことは、現在の役割を地図に落とし込むことです。誰が何を担当しているかを書き出すだけでなく、「誰が何を決める権限を持っているか」を明確にします。この二つは別物です。担当しているからといって、決定権があるとは限りません。
意思決定のルートを決める ¶
役割の地図ができたら、次に意思決定のルートを決めます。「この種類の決定は誰が最終判断するか」を、カテゴリ別に決めます。採用、予算、顧客対応、製品仕様など、カテゴリごとに決定者を明確にします。これがないと、全ての決定が代表者に集中します。
よくある失敗:役割を細かく決めすぎる ¶
役割を細かく決めすぎると、「自分の担当外だから動かない」という問題が起きます。役割の地図は、境界線を引くためではなく、責任の中心を決めるためのものです。境界は曖昧でも構いません。大切なのは、「この件は誰が責任を持つか」が明確なことです。
3ヶ月後に見直す ¶
組織の地図は、一度描いたら終わりではありません。人が増えたり、事業の方向が変わったりすれば、地図も変わります。3ヶ月に一度、地図を見直す時間を取ることをお勧めします。変化に気づかないまま古い地図で動き続けると、チームは迷子になります。
組織設計は、人を管理するためではなく、チームが動きやすくするためのものです。役割の地図を描くことは、全員が自分の立ち位置を確認するための作業です。まず現在の状態を紙に書き出すことから始めてください。